蓄熱冷暖房

当方の設計事例で採用している蓄熱冷暖房システムを紹介します。
仕組みは難しくなく、電気を熱源にしたエネルギー効率の良いシステムです。

・エアコンの室外機の仕組みと同様のヒートポンプ方式で冷温水を作ります。
・基礎内部に設けた蓄熱コンクリート部に冷温水を循環させます。
・暖まった(冷えた)蓄熱コンクリートが輻射で1階の床を暖め(冷やし)ます。

Chikunetsu

世の中には様々な冷暖房設備があり、それぞれ長短がありますので、このシステムがベストというわけではありませんが、竣工後のお客様からの評判が大変良いです。

1.広い面積で床全体を暖める(冷やす)ので心地よい。
2.熱すぎたり冷えすぎたりせず、自然な温度に感じられる。
3.ファンやダクトを通さない輻射方式なので空気の汚れがない。

1.2.は床仕上げ材直下の電気式・温水式システムに比べると心地よさの体感度合いが違います。
3.は当方の設計でいつも心掛けていることですが、ダクトや基礎内部にはホコリが溜まりますので、空調や換気のために積極的に空気を循環させる方式は衛生的に宜しくありません。いずれの部分も住宅では清掃が困難なためです。

輻射方式ですから、暑さ寒さが厳しい場合は他の冷暖房装置と併用する考えで検討すると良いです。
人によって感じ方が違うでしょうけれど、関東エリアの場合は夏冬の盛期にエアコンを使う程度です。

2階建延べ30~40坪の場合、システム施工費が約120万円、ランニングはメーカー資料では普通電力8時間使用で約10,000円/月(深夜電力では4,000円/月)です。

2014.11